ニキビ跡の治療

ニキビ跡の治療はここ数年で飛躍的に進歩してきました。またそれに関する様々な情報もインターネット上で飛び交っています。
古典的とも言える治療は、マイクロダーマブレージョン(ダイヤモンドピーリング、クリスタルピーリング)、レーザーアブレージョン(炭酸ガスレーザー、エルビウムヤグレーザー)、切除縫合です。
マイクロダーマブレージョンは、赤みなどを殆ど生じずに治療できますが、表面的なつや感や張り感を回復するのが限度です。但し、非常に楽なので受け入れやすい治療でしょう。一方、レーザーアブレージョンや切除縫合は、しばらく傷になってしまうことや、数ヶ月続く赤みなど、治療を決心するのは大変ですが、今でも結果に関しては最良の方法と言えます。

これに対して、従来は用いられてきたケミカルピーリングなどは、かさぶたが生じるようなTCAやサリチル酸といったタイプのケミカルピール以外は、ニキビ跡には有効とは言い難いのが現状であり、日本皮膚科学会での治療ガイドラインでは、効果に疑問があり、推奨できないという見解になってしまいました。

そこで急激な進歩を見せているのがフラクショナルレーザーという分野です。このレーザーはレーザーアブレージョンの効果を元に、新しい理論「fractional thermolysis」という微小な無数のレーザービームでダウンタイム(赤みや傷・かさぶたの期間)を抑えるもので、近年脚光を浴びています。機器登場当初は1種類の理論のみでしたが、ここ数年で様々なタイプのものが登場してきました。

代表的なものとして
non-ablative type:スターラックス1540、フラクセル、アファーム、モザイクなど
ablative type:Pixel2940、サイトンプロフラクショナル、Lux2940など
ablative CO2 type:エコツー(eCO2)、フラクセルrepair、アンコアブリッジセラピー、サーモセルなど

が挙げられます。
当院ではこれら全てのタイプのものを各1機種導入している数少ないクリニックです(やみくもに台数を増やすのではなく、理論立てて機器を選別しています)。
その理由としては、もちろん第一はニキビ跡の患者数が非常に多いからです。また、先行して機器を導入し、学会や医師向けセミナーでの講演を請け負っていることから、大学病院をはじめとする様々な医療機関からの紹介が多く、専門的に治療するクリニックとして、現状ではよりベストな結果を出すためでもあります。
私自身はかつては大学でケロイドや創傷治癒といった分野での研究をしており、コラーゲンの増加や様々な因子の検討結果を併せて、現在美容というフィールドでそれを応用していこうと考えてもいます。

では、以下に当院で導入しているニキビ跡に用いる様々な方法を説明します。


ダイヤモンドピーリング
上に記載したように、ノーダウンタイム、つまり仕事を休む必要がなく気楽に受けられる治療です。ニキビ跡の場合は10回程度の治療が必要です。主な作用は化粧のりの改善、肌つやの変化になります。肉眼ではっきりと分かる変化を得られる人は多くはありませんが、化粧のりなどで違いは分かります。ごく表面の改善とお考え下さい。

レーザーアブレージョン
スーパーパルス、もしくはウルトラパルス炭酸ガスレーザーを用います。注射で麻酔した後に、皮膚表面を均一になるよう削っていきます。グラインダーなどでの機械的な処置と違い、ミクロン単位で皮膚表面の状態を見ながら均一化します。効果は絶大です。但し、2週間程度皮膚が治癒するまでにかかり、その間は特殊な被覆材を貼っていただきます。その後も強い赤みが生じ、その赤みが半年継続するとお考え下さい。その後も色素沈着が生じたりしますので、それを軽減する美白剤などを処方します。仕事を休んでというレベルでは難しく、かなり長期の休みが取れる人向けです。但し、その治療結果は素晴らしいものがあります。

スターラックス1540
フラクショナルレーザーの一種です。フラクショナルレーザーとは皮膚に無数の小さな穴を開けるレーザーを言います。0.1ミリ直径程度の微小なレーザーであり、目に見えるかさぶたは生じません。3〜5日程度の赤みが生じますが、強い赤みは多くの場合翌日までです。お化粧をした状態なら、翌々日からはお仕事は可能でしょう。通常4回目くらいから効果が出現し、6〜10回程度の治療が必要です。ニキビ跡が消えるわけではありませんが、皮膚に張りが生じ、ニキビ跡が浅くなっていくのが実感できるでしょう。詳細はこちら

pixel2940(ピクセル)
フラクショナルレーザーの一種です。上記と異なり、レーザー直径はやや大きく、かつ浅いレベルで表面を薄く削っていきます。5日程度肌が薄茶色になりますが、翌日からお化粧は可能です。雪焼けの後のように少し色が生じる人もいますが、多くの場合はなんとなくがさついたような印象を与えるでしょう。より表面のつや感を増す作用があるタイプで、毛穴を含めて全体に浅くなっていく変化です。3回以上の治療となります。詳細はこちら

エコツー(eCO2)
非常に強力なフラクショナルレーザーです。0.12ミリ程度直径で1〜2ミリの深さに、穴を無数に開けます。肌にしっかりと穴を開ける(皮膚を蒸散させる)ので、点状に出血することが多いでしょう。5日程度で出血点は収まりますが、その後赤みとがさつきがもう少し残ります。出力によって経過は異なります。弱いと1週間程度で正常となり、強いと2〜3週間程度かかります。当然強い方が大きな変化が得られます。現在のフラクショナルレーザーでは最も傷跡に有効と言われていますが、最も肌への負担が大きいので、その点を踏まえて選択していきます。詳細はこちら

その他にも凹みの局所にコラーゲンやヒアルロン酸、W-PRPの注入を行う治療、手術で切り取って縫う方法なども行っております。ご本人の状態に最適なもので、かつ仕事や生活、予算などを考慮、希望を聞いて方針を決定していきますし、組み合わせ治療なども実施します。

但し、これら治療は全て保険外です。それなりの費用はかかりますので、ご承知下さい。

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