新しい物好きの人へ


最近は新しい治療法が目白押しで、私自身情報を収集するのに苦労しています。新しい情報を聞いても、すぐ別の機械が登場するのが現状です。皆さんも非常に気になっていることと思います。当院での新しい治療法の中で特に他院ではあまり行われていないもの、また導入予定はないが新しくて注目に値する機械などをここでは呈示いたします。良いか悪いか判らないものもありますので、参考までにという部分もあることをご承知下さい。

しかし振り返ってみると当院の治療法は非常に多岐に渡っており、これは結局一つの治療法で完璧ではないために、よりよい方法を求めた結果なのかなと感じています。

1. 当院で行っている新しい治療法

ピクセル:フラクショナルタイプのエルビウムレーザー。韓国で大変評価の高い機械です。ニキビ跡や毛穴の改善に用います。皮膚表面に微細なドット状のかさぶたを作り、皮膚を剥がします。表面的に削るだけではなく、熱を伝えて軽く引き締めます。

スターラックス1540:スターラックス(フォトセラピー)の新しいオプション。フラクセルと全く同じ理論で、皮膚に微細な穴を開けます。麻酔の必要もなく、安価に簡便に行えます。他のメーカーも同じような機器を出すようです。効果としては、傷跡に非常に有効であり、ニキビ跡や毛穴、小じわにも適応です。傷跡には大変評価を頂いています。

PRP療法(多血小板血漿注入):最近2社から発売されているもので、自己の血液成分を注入します。詳細はやはり企業秘密になる部分なので書くことが出来ませんが、皺やタルミに、ヒアルロン酸やコラーゲンの代わりとして注入します。

レディエッセ:ハイドロキシアパタイトという既知の成分を注入し、輪郭矯正に用います。鼻や顎、法令線の改善に。2年持続します。

ACTHYDERM:電気的な力を利用し、通常角質を通り抜けないような物質を導入させることができる機械です。エレクトロポレーション(electroporation)と言います。もちろん、イオン導入や超音波導入とは異なります。ヒアルロン酸、コラーゲンを始め、分子の大きさがかなり大きいものを導入できます。イオン化していない・極性(+やーなど)を持たないもの、ある程度のサイズまでなら導入可能と言われています。メソセラピーに用いる物質などが利用できるとのことです。針の要らないメソセラピーという別称があります。アメリカではMesodermという名前で売り出すそうです。この治療について、2008年の皮膚科学会総会ランチョンセミナーで講演させていただきました。

アレックストリバンテージ:従来からシミなどの色素性疾患に広く用いられていたQスイッチレーザーが久々に新しい理論を揃えてモデルチェンジしました。もう10年近く、このタイプは発展がなかっただけに、やっと登場したという感じです。実はこの開発段階で、少し試用させていただいた経緯(新しい理論を採用するかどうか、発案も含め)もあって、非常に楽しみにしていました。先端部の切り替えで3種類の波長を出すQスイッチレーザーであり、技術的な難しさを考えると驚異的です。さすがは世界最大のレーザーメーカーキャンデラ社だけあると感心しています。3種類の波長を出せるということで、従来取れにくかったシミやあざ、入れ墨への対応が期待されます(3波長は6月末に装備予定)。

Radiative RF(Tenor):サーマクールと同じ高周波(ラジオ波)治療器ですが、どちらかというと電子レンジに近く、水の分子を振動させて熱を発生します。そのために痛みが少なく、かつ強い熱を発生できます。サーマクールのようなしっかりした引き上げ効果は強くないと思いますが、肌の張り、表面の引き締めには大変効率の良い機械です。以前リラックスFという機械を導入していましたが、その上位機種です。明らかな効果の差を感じ、現在では私の大変好きな治療法の一つです。

サーマクール:アメリカのそうそうたる皮膚科形成外科のドクターが開発に名を連ねた高周波による治療器です。non-abrativeつまりかさぶたができず老化した皮膚を改善するということです。しかし、皮膚表面のしわを治すものではないようで、skin-tightningつまり皮膚を引き締める効果が主です。たるみということですね。ただ、効果はあるようですが、やはり宿命的なものでメスによる手術と比較すると劇的ではありません。この点は十分にご理解下さい。
すごく痛いのが欠点と言われてきましたが、照射方法を再考し、この点はかなり改善しています。
さらに従来は高額な治療費がネックとなっていましたゆえ、費用対効果で疑問の声もありました。多くの医院では1回で30〜50万としたり、看護婦による照射で15万ほどとしていたようですが、できるだけ安価に実施できるよう(もちろん院長自身が照射します)費用を考えました。

なお、レーザーではありません。電気(高周波・ラジオ波:AMとFMのラジオの波長の間くらいに位置する波長ゆえこう呼ばれます)です。

ジェントルヤグ:パルス幅可変ヤグレーザーというものです。今まで市場に出ていたヤグレーザーよりもかなり出力が高いこと、皮膚冷却が確実なことが最大のメリットです。皮膚の深部まで届く特性から、たるみやシワに有効として、現在検討が進められています。また、脱毛に関しても細くて深いところに毛根があるものにも有効です。先端部の取り替えにより、毛細血管拡張などにも有効になります。

フラッシュランプ:フォトフェイシャルを代表とする光老化を改善する治療器です。フラッシュの光のうちある一定の波長をカットし、有効な光だけを肌に浸透させる方法でレーザーとは異なります。かさぶたもあまりできないということで手軽に治療可能です。多くのクリニックではレーザーがなくてもとりあえずフラッシュランプを揃えておけば間違いないということで非常に多くの台数があります。しわには効くとは言い切れませんが、シミを薄くできます。しかし治療費が高額でマイルドな効果つまりトラブルの少ない結果ということで費用対効果の判定は難しいところです。しかし最近この理論を持った機械がすごく安価に登場してきました(フォトジュビナ、メディラックスなど)。商標ゆえフォトフェイシャルという言葉は使えないのですが、理屈は全く同じです。費用は半分以下となります。当院ではスターラックス(メディラックスプラスの冷却装置付高出力タイプ)という機種を導入しました。

ダイヤモンドピーリング:ダイヤモンドの粒子を蒸着したバーにて皮膚を吸引しつつ削っていきます。クリスタルピーリングに近いのですが、目の傍までできることや痛みが非常に少ない点などがメリットです。吸引圧とダイヤモンドの粒子の細かさの2つの設定を変更できるので肌質の対応が幅広く可能です。

カーボンレーザーピーリング:これは黒い色に反応させるレーザーを用います。あらかじめ肌にカーボンを塗布してから照射します。すると毛穴などくぼみによく埋まったカーボンがレーザーにより熱を生じ、毛穴などを焼き縮めます。軽い表面やけどを生じます。今までQスイッチレーザーというもので行っていましたが、熱が不十分なため、ロングパルスレーザーという照射時間の長いもので十分な熱を生じさせるようにしました。それ以降非常に効果の高いものとなりました。個人的にはフラクセルの代わりになるのではと思います。しかし欠点は1週間かさぶたができることです。

スムースビーム:皮膚の真皮浅層に強い熱を伝えるレーザーです。アメリカではニキビへの効果が認可されて以来、かなりの台数が売れているようです。基本は皮膚の皮脂腺を破壊しますからニキビが出にくくなります。特に脂性の人には非常に有効です。もちろん欠点は乾燥しやすいということでしょう。またしわにも有効でコラーゲンの産生を促すレーザーとして認可もされています。私自身ニキビの治療効果に関しレーザーの会社から依頼されてデータを取りました。8割の人には驚くべき効果が得られました。但し痛みがあるレーザーです。また、ケロイドの治療にも非常に有効で、2005年の日本形成外科学会で発表をしました。

2.当院導入予定の新しい治療法の紹介

メソセラピー:各種薬剤を微量ずつ、皮膚・皮下に何十箇所も注入する方法です。塗っても効果がないような物質を確実に皮膚の中に届けることができますし、脂肪層に注入することでダイエットにもなると言われています。美白剤も注入できます。主にフェイシャルで用いる予定です。これに関して韓国でトップクラスのドクターに何度も指南いただき、やっと納得したので、本格的に開始するつもりです。薬剤も医師ごとに独自ゆえに、当院でも既成のものに留まらず新しい成分を注入する方法を検討中です。

アラジンピール:まだまだ未定のピーリング治療方法ですが、非常に面白く、かつ安全です。詳細は後日公開予定です。

アンコアDeep FX・Active FX:炭酸ガスレーザーをフラクショナル状に照射、無数の細かいレーザー照射により皮膚表面を安全に削ったり、引き締める方法です。ブリッジセラピーとも言われ、理論的に一番信頼度の高い炭酸ガスレーザーを用いている、大変興味深い治療器です。同じ炭酸ガスレーザーを用いた機械が、各社から登場しており、どれを導入するか悩み中。

3.当院で導入していないが、新しい治療法の紹介:導入するかどうかは状況次第です。

エアージェント:ヒアルロン酸を針を使わずに高圧の空気で注入する方法です。ヒアルロン酸注入自体の効果と、注入時に損傷される真皮の創傷治癒効果によって、肌の張りを長期に渡って改善します。機械が非常に高価な点と、皮膚につく傷がちょっと目立つ点から、私としては何となく消極的です。

アルマ:ルミナス社のラジオ波(高周波)治療器。サーマクールやポラリスなどと違い、皮膚を吸引して照射する(photopneumatic Technologyと同様)ために痛みが少なく、かつ深部まで電気による熱が行き渡るそうです。皮膚が薄い目の周りの小じわに対する画期的治療法になるかもしれません。期待度大です。

スターラックスIR:当院でも導入しているスターラックスの新しいオプション。タイタン(赤外線によるたるみ治療器)の数倍のエネルギーを発することができること、特殊な冷却理論(フラクショナル理論)による深部まで効率よく熱を伝える仕組みにより、高い効果を出すことができるそうです。

アファーム:上記のフラクセルやスターラックス1540と同じ、皮膚に無数の小さな穴を開けるレーザー。やはり試験的に顔半分に照射しましたが、なかなか良さそうです。

リファーム:高周波と近赤外線光を同時照射し、即時性に顔を引き締める機器。効果の持続期間は長くはなさそうですが、即時に張りが出るというのはなかなか満足度が高いようです。痛みも殆どありません。

LED:皆さんご存じのLEDという光を放つ物です。これを何百と集めて機械に取り付けた物で、顔を覆うように15分ほど照射します。すごくまぶしいです。肌が少し熱を持ち、ぽかぽかします。当院看護婦達が試験的に使用したのですが、化粧のりが良い、ニキビの赤みが早く治る、肌が引き締まるなどの評価がありました。アメリカでは何社かこれを作り出している、最新の機器です。まだまだ実際は分かりません。

Photopneumatic Technology:皮膚表面を吸引して、光の吸収率を5倍程度に増加させるフラッシュランプ治療器。脱毛でも深いところに届きそうですし、しわにも良いかもしれません。

赤外線治療:タイタンやスターラックスIR、Lovely STなど、フラッシュランプ系の機器に取り付ける赤外線領域の波長の治療器で、皮膚深部に熱を発生させ、サーマクールと同等の効果を出すと言われています。しかし実際の効果はまだ私自身確信が持てません。いい機械かもしれないけど、マーケッティングが良くないのではと危惧します。

プラズマパルス(portrait PSR3):プラズマ波による皮膚の若返り治療。皮膚表面を剥がすらしいのですが、真皮上層がプラズマのエネルギーにより活性化され、コラーゲンが増えるそうです。来年くらいにブレークするかもしれません。

パール:皮膚表面を軽く削るだけではなく、熱によって引き締めようとするレーザー。3〜5日間かさぶたが強く生じるのが欠点ですが、肌がつるっとします。

ソプラノ:ダイオードレーザーによる脱毛機。1秒間に10発照射可能です。これに関しての効果は微妙ですが、これを応用して肌の張りの回復治療に使えそうです。

注意:なお、導入していない治療器に関しては情報として呈示しているだけです。当方で所有していない機械ですので、詳細な情報は該当クリニックへお問い合わせ下さい。お電話などでの問い合わせはご容赦下さい。

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