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埋没法による二重まぶた手術

埋没法による二重まぶたの手術は通常最もよく行われる美容外科手術の一つです。当院でも一番多い外科的手術となります。ここでは起こりうるリスクを含め、その予防策なども踏まえつつ基礎的なお話から記載します。

埋没法というのはまぶたの表面に小さな穴を開け、皮膚を切開せずに糸を埋め込んで固定し、二重にする手術です。
目を開ける時は眼瞼挙筋という筋肉が収縮しますが、皮膚は目が開いた分だけ引き上げられます。その際に余剰部が折れ曲がってヒダになるのが一般に二重と言われるラインです。まぶたの厚い人はこの折れ曲がりが出来ず、まつ毛の際近くで皮膚が覆い被さるために二重にはなりません。しかし、多少まぶたの厚い人でも眼瞼挙筋の表面と皮膚がくっついていれば、その部分が折れ線になり、二重になります。この癒着を人工的に糸で生じさせるのが埋没法です。

埋没法の略図

埋没法による二重まぶた手術 イメージ図 左の図で示した青色の部分が埋没した糸です。この糸によって眼瞼挙筋と上まぶたの皮膚が結ばれ、目を開けるたびに二重の線を作ります。

黄色く描いた部分が眼窩脂肪というもので、これが厚いと皮膚が折れ曲がる妨げになり、糸への負担が大きくなりますので、埋没が外れて一重に戻るという可能性が生じます。なにしろまぶたは一日1万回以上もまばたきしているのです。あとで述べますが、その場合は切開法という手術を実施します。

ここで重要なのは、糸が眼球側に露出するということです。一般の埋没法ではまつ毛に近い瞼板という硬い軟骨組織に糸をかけます(図で、まつ毛すぐ上のグレーで塗りつぶされた部位)。これはそもそも角膜を外部からの異物などから守るための硬い組織です。つまりは角膜に触れるような位置にあります。ここに糸をかける通常の埋没法(瞼板法)は少し眼科的には問題があることもあります(上手な美容外科医の手術は問題ないと思いますが)。一方眼瞼挙筋は、かなり上方です。つまりは万が一露出しても角膜に触れません。さらには筋肉という柔軟な組織ですから、目を開けるたびに引っ張られれば、食い込んできてどんどん組織内に埋まってしまうということがお分かり頂けるかと思います。

では当院ではどのように手術をするのかお話しします。まず事前にご本人に鏡を見ていただきながら実際に手術をしたらどのような二重になるかシュミレーションしてお見せします。ご納得頂いたらそのライン通りに糸をかけます。方法は一本の糸で2カ所糸をかけます。2点固定というものです。まぶたの中の糸は異物ですから出来るだけ少ないに越したことはありません。ですから最小の数の1本を原則とします。しかし一カ所の固定ではラインが一定しません。例えて言うなら、紙の上に点を書いていただき、線を引いてみて下さい。角度を変えればいくつでも線は引けます。しかし2つ点を書いた場合は一つの線しか引けないのです。つまり2カ所固定することで二重のラインは落ち着くのです。これを原則にしてさらにまぶたに無理な負担をかけず自然なラインに一致させます。この方法は札幌中央形成外科の武藤院長の方法で、40年ほどの歴史のある確実な方法「武藤法」として知られていますが、熟練を要する方法でもあります。私自身は直接何度もご指導を頂き、この方法の利点を理解し、用いさせていただいております。

ところで、このような埋没法ではなく、切開法を勧める場合についてですが、これはまぶたが腫れぼったく脂肪が厚い場合です。しかし、私自身はまず埋没法を行って、どうしても糸がはずれる人はそこで初めて切開法を考えれば良いと考えます(当院ではこの場合、切開法と埋没法の差額を頂くことで、最終的に費用負担が余計にならないようにしています)。切開法は皮膚に傷跡が残りますし、一度できたラインを元通りにすることが出来ません。埋没法はこの点で融通が利くのです。最初から切開法を行って、それによるトラブルもいくつか見られるようです。これは医師の腕によるものは少なく、本人のイメージとかけ離れたことによるクレームです。傷跡が目立たないといっても本人の予想より目立っている場合やラインが気に入らなかった場合に修正不可能な点です。普通は無理というような状態でも、特殊な手技を使い埋没法が可能なようにしております。ただ、何でも埋没法というわけではなく、非常にまぶたが厚い場合や、加齢によりたるんで二重の幅が変わってしまった人が若いときのようにしたい場合は最初から切開法を行う必要があります。

埋没法で起こりうるトラブルですが、一番問題となるのは、糸がはずれて元の一重に戻ることです。これは避けられません。ある一定の確率で起こり得ます。この場合多くのクリニックは無償で再手術を行います。それよりも問題なのは、左右差が生じることです。これは医師の腕によるものであることは少ないのです。人間の目は多少なりとも左右異なります。蒙古ひだの状態や眼球の出っ張り具合などにより、まぶたの形に違いが出ます。それを無理に一致させようとするとちょっと人工的な目になります。本来の隠れたラインを生かして、ごく自然に二重を作り、若干の左右差がある方が自然です。元々二重の人の二重幅は左右異なるものです。あまりに左右対称ですと他人からは変に見えます。当院では本来の自然な左右差をそのままに(もちろんあまりにも違うということはありません)、元々二重であるかのように手術することを心がけています。しかし、十分な説明がないままに手術を行うと患者さんは左右同じになるものだと信じています。これがトラブルとなるようです。ここは非常に重要です。
その他にも腫れや内出血などがあります。
一番心配するその腫れについてですが、腫れないということはありません。多少の腫れは生じます。他人が見たら気にならなくても本人や知っている人にとっては腫れているという状態になります。ですから手術後デートも大丈夫という宣伝には疑問が生じます。腫れが少ないということです。そして糸を緩く結ぶということだけではなく、二重の幅を狭くするほど腫れは少なくはなります。ラインが落ち着くのは大まかには1週間後、完全には1ヶ月かかりますので、最低でも1週間の余裕を持って下さい。それ以外には内出血があります。これはある一定の確率で起こり得ます。目の縁にアイラインを引いたような紫色が生じます。1週間ほどでおさまります。これ以外は大きなトラブルはないでしょう。ただし、1点のみ留めるような方法よりは腫れは強く出るでしょう。
余談ですが、挙筋固定法は安定した結果を出すことに少々コツがあり、腫れを意識しすぎて糸を緩く結ぶと、その時は良いのですが数ヶ月でラインが浅くなり、一重に戻ります。腫れが少ないから手術が上手というわけではありません。単に緩く結んで、その場だけ良く見せることはあまり良いこととは考えていません。

麻酔ですが、針で注射する以上全く痛くないわけではありません。少しは痛いと思って下さい。


よくある質問

Q:埋没法は永遠に持続しますか?保証はありますか?

A:ある一定の確率で数カ月以内にはずれることがあります。これは擦ったりなどの物理的刺激によるもの、もしくはまぶたが腫れぼったいために癒着が起きにくいなどの原因があります。それ以外では数年すると二重のラインの癒着がゆるむために幅が徐々に狭くなることもありますし、やはり人工的な癒着ですから年月とともにゆるんでくることもあります。それ以外では加齢によってまぶたの皮膚がたるんでくると自然現象として二重の幅は狭くなります。一生手術時の幅のままということはあり得ません。しかし通常のクイック法のように数年で必ずはずれるということはないようです。私自身何十年も埋没法をしていたわけではありませんが、指導を頂いた先生の40年の経験からは、数年で取れてしまうことはない方法と思います。私が一番長く経過を見せていただいている人で、今は7年ほど大丈夫です。それ以前に手術した人では現時点で経過を見ている人がいないのですが、おそらくは大丈夫だと思います(外れたと連絡されていませんので)。ただ、2〜3年すると少し浅くなってくる人も多く、加齢やまぶたを挙げるクセなど、様々に影響されます。事前にその点はお伝えするようにしております。
万が一外れた場合は、1年以内ならどんな条件でも無償で手術をします。1年以上経った場合でも安価に再手術しますし、まぶたの形状から時には切開をお勧めしますが、その際も埋没の費用でお支払いいただいた分を差し引きして治療費としております。

Q:平行型にしたいのですが、必ずできますか?

A:ある程度のご希望はかなえることができますが、蒙古ひだ(目の内側のひだ状に突っ張った部分)が強い場合は自然と流れが引っ張られて末広型になります。自然な感じを求めるなら無理は禁物です。どうしてもというなら、目頭切開を追加実施します。

Q:芸能人のような二重にしたいのですが。

A:二重にしてもある特定の人物と同じような目の形にはできません。蒙古ひだの強さや目そのものの形態、黒目の大きさ、眼球の突出具合などが目の形を決めます。できるだけ近づけるように努力しますので、お写真を持ってきて頂くのもよいでしょう。ただし、眼球そのものの大きさは変えることができません。この点は非常に重要です。

Q:角膜に害はないのですか?

A:通常の瞼板(まぶた内の軟骨様の硬い組織)にかける埋没法では、まぶたの裏側から見て低い位置つまり角膜に触れる位置に糸が入ります。その後糸は結膜内に潜りますが、糸をかけた瞼板は硬い組織ですので、これに傷が付き、血行に変化が見られたり、瞼板そのもののゆがみで角膜に傷が付くことがあります。時に眼科医が埋没法を否定する最大の理由です。当院のような筋肉にかける方法は非常に上の位置に糸をかけるため、角膜に糸が触れないこと、筋肉は軟らかい組織のためにしっかり糸が潜ることなどから角膜への影響は非常に少ないと思います。

治療費は両眼で12万(税別)です。当院より安価なクリニックもございますが、挙筋固定法であること、そして技術的な面、さらには半永久的な経過フォロー(外れた場合などのメンテナンスやその後の相談)などを考え、この設定としております。


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