しわ ・ ニキビ跡対策レーザー Nライト

かさぶたができず、日常生活そのままで治療可能なしわ対策用レーザーとして、Nライトを導入しました。厳密にはしわが取れると言うよりも、第一に肌の張りやつやが生じ、ちりめんじわが少し改善するレベルのものですが、ダウンタイムつまりかさぶたが出来たりすることがないというのが最大の利点です。今までクールタッチという機械が日本ではよく用いられてきましたが、その効果や痛みなどの面から、なかなか上手くいかなかったのが現状です。もちろん大きな効果を出すものとしてはスーパーパルス炭酸ガスレーザーやエルビウムヤグレーザーなど皮膚を削ってしわを取る方法もありますが、かさぶたができることや、麻酔の必要性、数ヶ月持続する治療後の色素沈着(しみ)などが問題となっていました。これらの点を解消する新しい技術として、Nライトテクノロジーは学会でも注目されています。現在しわ用のレーザーとしてはもっとも良い結果が得られていると思います。アメリカでもきちんと使用すればほとんどの方に結果が出ているようです。
また、ニキビ跡などの陥凹部にも有効で、アメリカでは
ニキビ跡の赤みに良いデータが出ています。


当院には、
照射直径の大きなタイプが日本で初めて導入されました。現行機種よりもより深い部分までレーザーが到達するために、効果も高くなったと言われています。さらには出力も上げて、今までのNライトよりも効果が高いといわれる新型NライトVレーザーに更新をすることで、他院よりも2歩進んだ最新機種となりました。これは赤あざにも有効な機種で、これに関しては近いうちに大学病院でデータを収集し、労働厚生省の認可を得られるようになる予定です。非常に応用範囲が広がり、安全かつ最大限の効果を発揮できるものと期待しております。

理論

Nライトは皮膚の真皮という部分に存在する毛細血管に有意に吸収されるレーザーです。血管内のヘモグロビンに吸収されたレーザー光線は、熱に変化し、血管内壁を刺激します(血管を破壊するような強さではありません)。これにより炎症などが生じ、生体の反応として放出される各種化学物質(サイトカイン)がコラーゲンを産生する線維芽細胞を刺激し、多くのコラーゲンを産生していきます。そのため、照射直後にはしわは変化しません(照射直後に急激にコラーゲンが増えて張りが出ることはあり得ません。あくまでこれは腫れやむくみになります)。約30〜90日かけて徐々にコラーゲンが増加していきます(この理論は実際に電子顕微鏡などを用いて証明されています)。持続期間はまだ分かっていません。コラーゲンは生体ではコラゲナーゼという酵素によって分解されます。分解されてしまうと過剰なコラーゲンは産生を維持できなくなりますので、徐々に戻るのではないかと推測されます。つまり完全に維持する目的なら年に1〜2回は照射する必要があるでしょう。この点についてはまだ新しい治療であり、データは出ていません。ただ、間違いがないのは安全であるということ、かさぶたなどができず生活上支障をきたさないことです。

では、全員の方に効果が出るのでしょうか。アメリカや一部日本のデータでは約8割の人に単独療法で効果が出ると言われています。もちろんクリスタルピーリングなどの外から皮膚を刺激する治療と併用することでより高確率に効果を出すことが出来ます(アメリカではこれを推奨しています)。私自身は、最近導入したメディラックスプラスという一種の光治療器(フォトフェイシャルなどが代表的な機種です)を併用することでより効果が高まるという印象を持っており、費用に余裕のある方には是非お勧めします。皮膚の色むらを含めて総合的な老化対策が可能です。
効果がない人として、年齢によるものがあります。50〜60歳になると御本人のコラーゲンを作る力が減少するため、効果を出すのにより多くの回数が必要になります。また26歳未満の若い人の場合は、しわの生じた理由が加齢によるものではないために効果が落ちます。
それ以外にはたばこを吸う人には効果が減少します。これはたばこを吸うと血管が収縮することや、細胞を刺激する因子が減少するために反応が起こりにくくなるためです。
その他、一般に傷の治りが悪い人もコラーゲン産生力が弱いということで、効果が落ちるでしょう。


実際の治療方法

まず照射希望部のお化粧を取っていただきます。その後、麻酔などを実施しないでレーザーを照射します。産毛があると若干叩いたような刺激感があるので、前日に産毛を剃っていただいた方が楽です。通常はまず痛くて我慢できないことはありません。1秒に1〜2回照射し、その直径は7ミリですから、顔全体でも20分もかかりません。治療後は少し赤みが生じますが、すぐに引きます。その他の変化はありませんから仕事などに支障をきたすこともありません。お化粧は直後から可能です。最初の治療から3週間後、2回目の治療を実施します。その後は3〜6週間後に3回目以降の治療を実施します。通常3回ほどで治療は終了です。希望により5回照射も行います。後は効果が落ちてきたら早めに1〜2回追加照射を行うだけです(1年毎くらい)。なお、年齢の高い方は数回余分に治療する方が目に見える結果を得ることが出来るでしょう。
なお、結果が見えてくるのに2ヶ月はかかることも重要なポイントです。1回照射して効果がないというのではなく、時間が経って初めてコラーゲンが増加し、効果が見えてきます。最初の3週間は全く変化を感じないと思います。


基本的なQ & A

Q Nライトの最大のメリットは何ですか?今までのしわ治療と何が違うのですか?

A メリットは日常生活に支障をきたさないことです。かさぶたもできないし、化粧もできます。赤みでさえもすぐに引きます。今までのレーザーでもかさぶたを作るようなレーザーとは全く違う物です。しかしNライトの方が効果は少ないので、選択基準としては、半年間も顔に色素が沈着してでも最大の効果を出したいのか、効果は弱くても日常生活を維持したいのかによるでしょう。
その他のかさぶたを作らないレーザー(クールタッチやアラミス、スムースビーム)との違いは痛みです。痛みは全く異なります。Nライトは痛みが少ないのです(痛くないわけではありません)。効果に関しては、皮膚全体を非選択的に熱で刺激する従来のレーザーと異なり、必要なものだけを選択して効率よく熱刺激し、様々な因子を放出させるという点で優れていると思います。ただ、レーザー治療は本人の好みや治療する側の技量にもよります。
ピーリングなどの治療との違いは、ピーリングが名前の通り皮膚表面から剥がす治療であるのに対し、中からコラーゲン産生を刺激するという点でコンセプトは全く異なります。贅沢を言えばピーリングと併用することが効果を増幅させることになります。

Q 欠点はないのですか?

A 簡単に言えば効果がなければ何も変わらないということです。逆に言うと効かなくても最悪で元のままであって、後遺症を残したり、シミを作ったり、老化を早めたりなどということはありません。しかし、クールタッチよりは高確率に結果を出すことが出来ます(Nライト製造元はクールタッチの会社を買収して、現在同じ会社として経営していますので、どちらが良いかは業者もはっきりとデータを出しませんが)。
このNライトはいかにコストを考えずに沢山照射できるかという開業医としては難しい選択を迫られる治療でもあります。同じ面積でも沢山照射するほど効果は出ますからおそらくクリニックによって結果にかなり差が出るでしょう(当院では他院の1.5倍程度は照射するようにしております)。また、新しい治療ゆえにデータが揃っていませんから、副作用の面では安全でも、統計的な効果にはまだばらつきがあります。

Q フォトフェイシャルとは違うのですか?

A フォトフェイシャルはフラッシュランプというものを使用した光老化に対する治療機器です。一般にシミやくすみ、毛穴の開き、しわなど全てに効果があると言われていますが、しわに対する効果の理論的な部分はNライトの理論を引用しています。血管に特に強く働くのはNライトの方が圧倒的ですから、しわに関してはNライトが優れています。しかし、シミやくすみにはNライトは無効です。全く違った治療器とお考え下さい。どちらが優れているとか比較するものではありません。用途が異なります。Nライトはあくまでしわ専用です。

Q 顔のどんなしわでも効果がありますか?

A 全てのしわに効果があるのではありません。いわゆるちりめんじわを改善します(なくなるというレベルではありません)。また肌の張りをアップさせます。特に目の周りなどの薄い部分、つまりコラーゲンが少量産生されても分かりやすい部位が特に有効です(目の下ではなく、目尻側です)。しわを完全に消すのには、やはりコラーゲン注入や手術の方が優れています。あくまで安全に、日常生活を維持したままで治療が可能な便利な治療ということです。

日本ではまだはっきりした照射方法が確立されておらず、効果もクリニックによってまちまちです。今後もデータを集めて、国内のユーザーでミーティングをすることが決定しています。

費用は、目のまわりで1回3万円、顔全体で1回6万円、通常3〜5回実施します。その他にビタミンC誘導体とヒアルロン酸配合のローションを初回に購入いただき、アフターケアに使用します。これが7000円です。

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