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No.101 オオタ熱を出す。 03.12.19
これは、ただの言い訳なのだが、前回の日記の更新に、また時間がかかってしまった。(今回も遅いよ!というつっこみはしないでください。スミマセン)
久々に高熱を出しダウンしていたのである。私はよく高熱を出す性質なのだが、今回は、なかなかひどかった。それには、こんな理由があったのである…。
それはあるあたたかい日曜の午後であった。
私たち夫婦は、日曜の午後となると、必ずと言っていいほどスポーツジムに行っている。今、最もお気に入りの「ボディコンバット」という格闘系エアロビのクラスがあるからだ。
その日ももちろん、ウキウキとしながらジムへ向かった。少し早めにジムへ入って、アップをする。ダイエット目的のアミノ酸のサプリメントも飲んできた(このサプリがなかなかにすごい!尋常でない量の汗をかく)。「よーし、今日もいい汗かくぞ〜!」と、始まる前から、やる気満々である。
そして、コンバットが始まった。このクラスはかなりハードなクラスで、相当の体力が必要である。45分まるまる、ハイテンポの音楽にあわせてキックやパンチを繰り出し続ける。とんでもない量の汗をかき、終わるころには、もうへとへと、満身創痍の状態である。もちろん、その日も例外なくエネルギーのすべてを使い果たした感じであったが、クラスが終了した時点で、立っていることさえ辛いほど疲れきっていた。
「あれ?私なんでこんなに疲れてるんだろう?」本当に、立っていることさえ困難なほどに、体力を消耗しているのである。確かに、いつもへとへとにはなるが、立っていることも出来ないほど疲れるということはない。
「そうかあ♪アミノ酸サプリがきいているんだな。そして、こんなになるまで、体力を使い切った私って、すごいぜ!やればできるじゃん、えつこ!」私は、大いなる勘違いをしていたのだった。
大いなる勘違いをしていた私は、体の具合が(たぶん激しい運動をしたせいで)急激に悪くなってきていることに、全く気付かず、その後のヨガ系クラスにも出席し、フラフラしながらヨガポーズをとっていたのであった。
しかし、「思い込み」というのは、実に恐ろしいものである。仮にも、看護婦として働き始めて、10年近くにもなろうという、この私が、自分の体の変調にも全く気付かず、「サプリメントの効果」と、大喜びしていたのである。実にバカバカしい。
その後、そのバカな思い込みの所為で私はみるみるうちに発熱し、家に帰り着いた時には、39度まで熱が上がっていた。その上、高熱は一向に下がらず、仕事を休み、点滴まで受ける羽目になったのであった。
今年もいよいよ押し迫り、なにかと気ぜわしい季節である。こんな私が言うのも憚られるが、皆様、ぜひお身体ご自愛いただきたい。風邪には早めの処置が肝心です(本当に説得力がないが)。
また、今年1年間も、更新の遅い(これでも反省はしている)看護婦日記をご愛読いただき、本当にありがとうございます。年明け、元気で、おばかなワタクシと、またお会いしましょう♪
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No.100 私は導く灯になりたい 03.11.26
このところ、立て続けに少しうれしい出来事があった。
まず一つは、かなり古くからのお付き合いがある、患者さんとお会いして、話をしたことである。
その患者さんは、私がケミカルピーリングの治療で、初めて担当をした患者さんであり、開院当初からのお付き合いになる。今も通院されており、その折にいろいろな話をする。長いお付き合いになるので、今回も人には話しづらいという、かなり込み入った内容のご相談を受けた。その方は、私に非常に信頼を寄せてくださっており、いろいろな事が相談しやすいのだそうだ。
また、こんなこともあった。
ある患者さんから「メーク方法のアドバイスをして欲しい」というメールを頂いてお教えしたら、「割とうまくいったよ、ありがとう」という報告メールが返ってきたのである。
また別の方からは、私の日記を読んで起こった「笑害(何でも、日記を読んでいて笑ってしまい、パソコンにコーヒーを吹いたらしい)」について報告のメールを頂いたりした。かなり詳細にいくつかの笑害について書いてあり、私のほうが楽しませていただいたメールであった。
この日記も、とうとう100話を迎え、トラクリも開業から4年目となった。皆様のおかげで、今年はオリコンのランキングにも登場し(これにはとにかくスタッフ一同驚いたが)、相変わらず忙しい毎日をおくらせてもらっている。そして、毎日の忙しい業務に追われる中で、時々自分が何故ここにいるのか、忘れてしまうことがある。日々の仕事に追われてしまう事があるのだ。
ありきたりな言い方かもしれないが、そんな時、こういった患者さんや日記読者の方との会話の中で、自分が何をしたくて、ここへやってきたのか、思い出させられるのである。
女が女として生まれ、生きていく以上、そこには少なからず、いろいろな「美」というものがついてまわる。自分自身に満足している人もいれば、そうでない人もいる。満足、不満足は、女性である以上、その人の人生に大きな影響を及ぼすと思う。
すでに日記の中で、何度かお話しているが、私はいつも、たくさんの女性に「もっと自分を好きになってもらいたい。もっとハッピーに生きて欲しい」と思っている。私たちの仕事が、「自分をもっと好きになる」なんらかのきっかけ、足がかりになってもらえればいいな、と思うのである。
だから、私は導く灯になりたいと願う。容姿的は大きな事は言えないが、「きれいになりたい」と思う心と、努力は常に一番でありたいと思う。そうすることだけが、導く灯となる、近道のような気がする。そして、この日記が、またクリニックでの会話が、多くの女性がハッピーになる為の道しるべにならんことを願っている。
まさかこんなに続くとは、本人が一番思っていなかった看護婦日記である。この拙い文章に「がんばってね」と応援してくださる方も、少なくない(その倍くらい「まだアップしないの?」と言われるが)。
この日記を支えてくださるすべての人に、本当に心から感謝の言葉を述べたいと思うとともに、これからも、私が興味を持つすべての事柄に、全力で精進していきたいと思うのである。
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No.99 その道のりは遠い 03.10.31
看護婦日記も、もうすぐ百話を迎えようとしている。いままで、美容にまつわる、いろいろな話を書いてきたが、一つだけ、女性にとっての大きな関心事でありながら、一度も触れていない話がある。おわかりになるだろうか?
それは…「ダイエット…体作り」である。私自身の人生においても、最も重要な関心事の一つであり、実際に、今までいろいろな方法を試みている。
何故書かなかったのか?それは、試しては挫折し、また試しては挫折するという、私が「ダイエットの敗者」だからである。とても、偉そうな事を書ける立場ではない。
もちろん、今現在も、ダイエットを続けている。と、言って、現在のダイエットが成功しているかといわれると、そんな事もない。しかし、いっそわが恥を晒してみようか、という自虐的な気持ちなのである。
実は数ヶ月前から、スポーツジムに通っている。非常にありがちな話なのだが、いろいろなダイエットを試しつくした結果、齢31にして「運動しないと、やっぱり痩せないのね」ということに気付いたのだ。「おっそいよ!」と言うつっこみは、ぜひしないでいただきたい。
私は、運動が得意なほうではない。何事かを続けるという、根性がないのである。ところが、スポーツジムという所には、そんな私でもできる運動や、スタジオメニューが、ちゃんと用意されている。
通い始めた当初は、ひどい筋肉痛に襲われ、とにかく、疲れて辛くてどうしようもなかった。トラクリでの仕事が終わってからの、少し遅い時間に、ジム通いをしている為、根性のない私は、とかくサボりがちな日々を送っていた。まして、日々お酒を飲むことに、至上の喜びを感じている私である。しっかりカロリーは補給されているので、痩せるわけもない。痩せないし、体は痛いしで、私にとって、ジム通いは、そんなに楽しいものではなかった。
そんな私が、ジムに通い、体を動かすことを、楽しみと感じるようになったのは、一人の女性インストラクターが、きっかけであったように思う。彼女のボディラインは格好よく、とにかくスタジオでの彼女の動きが美しい。依然、デューク氏の話の中でも書いたが、美しいボディラインというのは、それだけで説得力があるものである。また、彼女と私の年齢が、一つ違いであることを知り、仲良くなって、親近感が湧いていることもあり、「彼女のようになりたいな」という、はっきりした目標を持つようになったのだ。そうなると、俄然、ジム通いも、楽しみになってくる。
はっきりした目標を持って、運動するということは、漠然と「痩せたい」と思って、ダイエットをするより、よほど大きな効果がある。実際、彼女との付き合いを機に、ほんの少しずつだが、体が締まってきているように感じている。
ところで、ジム通いを始めてから、気付いたことがある。それは、「体作り」と、「スキンケア」は、その本質が、非常に似ているということである。
私はよく「スキンケアは、終わりのない修行のようなものである」と言っているのだが、体作りも、まさにその通りであるようだ。
「体作り」と言っても、私などは、まだまだ、そんな偉そうなことが言えるほど、体ができてはいないのだが、それでも、少しさぼるだけで、体が緩んでいくのが分かる。スキンケアも然りである。さぼれば、落ちる、そして、死ぬまで続けるしかないのだ。
また、どちらにも近道が存在しない。美しい肌を手に入れようと思ったら、日々の手入れを地道に続けるしか方法がないし、美しいボディラインを手に入れるのも、やはり地道なトレーニングを続けるしか、方法がないのである。あたりまえのことかもしれないのだが、「はあ〜、所詮、美しくなる為の近道はないのね〜」と、少々がっかりしながら、痛感するのである。
どこかに自分だけが通れる近道がないものかと、ほんの少し期待してみたりもするのだが、トレーニングをすればするほど、それがどこにも存在しないことに、気付かされる。数ヶ月を掛けても、私の体は、ほんの少し引き締まっただけで、たいした変わりはないようだ。やはり、この道のりも、遥か遠いらしい。
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No.98 オオタ、デュークに出会う。 03.10.06
皆さんは、デューク更家(さらいえ)氏をご存知だろうか?最近、数々のメディアにも登場している「ウォーキングドクター」を称する人物である。私も、時々テレビなどで見かけることがあったのだが、ちょっとあやしげな雰囲気の、あのおじさんである。みなさんも、どこかで見かけたことがあるのではないだろうか?
実は先日、デューク氏の【一日体験ウォーキングセミナー】なるものに、参加してきた。なんと、友人Nさんが、そのウォーキングスクールのクラスに通っており、「面白いから、行ってみない?」と誘われたのだ。彼女から、デューク氏の「ひととなり」については、少なからずは聞いており、「見た目どおり、ちょっと変わったヒトみたいだなあ」という感想を持っていたので、やや不安と興味が入り混じった気持ちでの参加となった。
その日、氏は盛大な拍手の中、颯爽と「歩いて」登場した。そして、その時点で、私の中の「うさんくさいおっさん」というイメージは、銀河星雲の彼方まで、吹っ飛んでいった。歩いても、立っていても、とにかくその姿が美しいのである。
氏は、お話も非常にうまく、さすが関西人と思わせる、笑いのつぼを心得た方であった。しかし、私にとっては、その軽妙なトークさえ霞むほど、美しい姿勢に、「この人に学べば、自分も少しはましになれるのではないか」と思わせる、無言の説得力を感じていたのである。やはり、ビジュアルで納得させられるのが、最も有効であると、他業種ながら、ひとり深くうなずく。
少し話がそれるが、私の弟は学生の時、少しだけモデルのようなことをしていた事がある。その当時、自分自身も周りの人々も、随分ウォーキングの練習をしたそうで、「美しく歩くことのツラサ」を思い知ったそうだ。そんな彼が、その時分よく言っていたのが「最近は、美しく歩ける女性が少ない」という事であった。当時、私も随分、ハイヒールを履かされたものである。
今回の氏のお話の中にも、同じような事柄があり、「自分のセミナーが流行っているのは、多くの女性が、そのことに気付き始めたからではないか」と言っておられた。全くその通りなのであろう。
ところで、いろいろなお話を聞いてみて、ウォーキングに対する考え方にしても、簡単なトレーニング方法の紹介にしても、とにかく、いちいち納得させられることばかりだったのだが、中でも、私が最も共感させられたのは、「死ぬまで歩ける人生を」という考えであった。
「死ぬまで歩ける」というのは、歳をとっても、相応の筋力を持ち続けられる、豊かな生活であると思う。以前は病棟勤務、整形外科勤務をしていたことがあるので、私から見ると、それが如何に難しく、また重要なことであるかが、理解できる。歩けなくなるという事は、人を衰えさせてゆく。
立場は違えど、美容の立場から、私が最も言いたいのは、やはり「美しく、豊かに歳をとろう」ということである。アプローチの方法や、立場は違うが、自分の考え方が、間違っていないことを実感した。
マスコミの、氏の取り上げ方は、「ダイエットウォーキング」の部分が多いようだが、実際に、最も核となるのは、上記に挙げたような考え方なのだろうと思う。「美しく歩ける=相応の筋力を持っている」ことであり、さらに、それがダイエットへと繋がっていくのだろう。
実際、セミナーの中で行った、簡単な「歩くための」筋力トレーニングは、かなりきつかった。これが容易にできるようになれば、それだけで相当引き締まりそうな気がする。翌日はおしりなど、普段考えられない場所が、筋肉痛になっていた。
デューク氏は、多少変わった感じの印象を受ける人物である。しかし、至極まっとうな、尊敬に値する人物であると、実際に生で拝見して、実感した。今回は、少し小難しい話になってしまったが、要は「美しく健康でありたいね」というお話なのであった。
そして、セミナーの最後には、用意周到にデューク氏の本を持参してきた友人Nに「サインして貰っておいで」と言われ、ちゃっかり、サインの入った本をもらって帰ってきた。私自身はあまり根性のあるほうではないので、たくさんはできないが、貰ってきたサイン本を励みに、ちょっとだけでも努力してみようかなあ、と思っている。
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No.97
眠る 03.09.18
今年の夏は、熱帯夜が非常に少なかったそうだが、確かに「寝苦しい」と感じることが、あまりなかった。睡眠を何より大切にしている私としては、喜ばしい限りであったが、「商売あがったり」という所も多くて、大変であったという話も聞く。
「暑い」「暑くない」に関わらず、毎年8月は、大変な混みようを見せるトラクリでは、先生含め、スタッフはややお疲れ気味である。私など、毎晩夢も見ずに熟睡していた気がする。
「熟睡する」と言えば、私の睡眠は、非常に深い性質であるらしく、しばしば恥ずかしい思いをする。
以前この日記の中でお話ししたことがあるが、夜中に消防士が家の中に入ってきたのを、知らなかったという、思い出すのも恥ずかしい体験を私は持っている。つい最近も、昼寝中に室内のガス点検に来たガス屋さんに、全く気づかなかったということがあった(私が全く起きないので、夫が応対してくれていたらしい)。
この熟睡の仕方を、私自身は「スイッチが切れる」と呼んでいる。睡眠量が足りなかったり、疲れていた場合に眠ると、一定量の充電が完了するまで、ほとんど反応を示さなくなるからだ。平日でも、平均睡眠時間がたっぷり7時間はあるというのに、ちょっと疲れていたりすると、13時間くらい平気で眠ってしまう。本当に充電が完了するまでは、ぴくりとも起きない。
こんな話をすると、たいてい「またまた、おおげさな〜」などと言われてしまうのだが、実際にこんな経験談がある。
私がまだ、病棟勤めをしており、夜勤もしていた頃の話である。
深夜勤を明けて、家に帰り着き、朝10時頃ふとんに入った。元々、寝つきも非常にいい性質なので、すぐに深い眠りに落ち込んでいく。そして、ふっと目が覚めた。非常によく眠った感じがあるのに、まだ日が高い。時間を調べてみると、まだ昼の12時である。「あれ?2時間しか寝てないなあ?」いや、26時間寝ていたのである。「うそだろー」と思ったあなた、これは実話である。一度眠ってしまうと、私がなかなか目を醒まさない事を知っている母は、何の心配もせず、ほっといたらしい。母よ、せめて心配してくれ
また、こんなこともあった。
何年か前に、友人夫婦と私3人で、タイ旅行に行ったことがある。帰りの飛行機が深夜3時頃発の便であったため、搭乗前からすでに相当眠かった私は、座席に付くと早々に眠ってしまった。今まで読んできた方は、もうお察しだろう。そう、タイから日本への帰途、私は、飛行機の離陸にも着陸にも、全く気付かなかったのである。「あ〜、なんか、よく寝たみたい」と目を覚ますと、すでにそこは成田の地であった。この時も、一度眠ってしまうと私が全く起きない事を知っていた友人は、恥ずかしい思いをして、軽食のサービスなども全て断ったらしい。
私はよく、夫や友人から「あなたは幸せなヒトだねえ」と言われる。きっと睡眠中に天災が起きれば、知らずに天国へ行くタイプだろう、とも言われている。
睡眠は、美容にとって、重要な要素である。しかし、私にとって、睡眠は、美容うんぬんを抜きにして考えても、最も重要なものなのである。患者さんから、たまに聞かれるのだが、長い昼休みは、もちろんお昼寝をしている(ちなみにお気に入りは、手術ベッドである)。友人から「のびのび子」などと、あだ名されるのも、いたしかたのない話だなと思うのである。
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No.96 わきが手術のその後 03.09.02
夏は、わきがの気になる季節である。いくら今年が冷夏だったとはいえ、やはり汗をかくことに変わりはない。「実は気になっていて…」という方も多いだろう。トラクリでは、わきがの手術を開院当初から、保険を使って行っている。毎年、6月から8月にかけて、手術を受ける患者さんが、大変多くなる。
ひとくちに「わきがの手術」といっても、いろいろな方法がある。詳しくは先生の説明をご覧頂きたいのだが、ここでも簡単に挙げておく。
まずは、吸引法。この手術は手術後の安静度(動かしてはいけないという制限)が低く、傷跡が小さいが、効果はあまり良くないと言われている。自費診療で行われるので、高額である。次に、わき毛の生えている範囲をすべて切り取って縫い合わせる方法。これは、効果は高いが、傷跡が大きく残り、安静度が高い。そして、当院でも行っている、剪除法。この方法は、比較的、傷跡は小さいが、やはり安静度は高い。
と、こんな風に簡単に説明していくと、実際の手術経過をご存じない皆さんが、「安全で、簡単で、安価な」手術方法を希望されるのは、当然である。当院では、保険適用が可能である、剪除法で手術を行っているし、わきがの手術を受ける患者さんが、大変多いのもうなずける。
しかし実際、手術というのは、そんなに簡単なものではない。剪除法の場合は、先ほどから挙げている「手術後の安静度」というものが、実は、重要な問題になる。この「手術後の安静度」については、いくつかネットでも調べてみたが、それ程詳しい記述を見つけることができない。先生の説明に関しても、それほど詳しくは書かれていないようだ。
随分と前置きが長くなってしまったが、そこで今回は、「わきが手術の術後」に焦点をあて、わきが手術の実際を、考えてみたいと思うのである。
まず、当院で手術を受けた場合の、安静度について、説明していこう。
術後、手術を受けた側の肩関節は、1週間、全く挙上、廻旋が出来ず、動かせない状態になる(肘関節は動かすことができる)。字面で見ても、いまいちイメージが湧かないと思うので、日常生活の動作に沿って考えてみる。
例えば、片手が全く動かせない状態なので、被り物の洋服が着られない。前あきで、ファスナーかボタンのある洋服でないと、脱ぎ着が難しい。女性なら、後ろ手でブラジャーをつけることができない。両手を動かす必要がある動作ができないので、髪を結わくことができない。お化粧も片手でしかできない。顔を洗うことさえ、難儀になるはずである。もちろん、思う存分にお風呂に入ることもできない。
手術した側の手で、重い物を持つことは厳禁なので、ごく軽い荷物(バッグ)しか持てない。お鍋やフライパンさえ持つことができない。起き上がる時に、自分の体を支えることさえ、できないのである。
また、手術した日から3日間は、厚手の布でできた、伸縮性のある硬いテープで患部を圧迫固定して(術後の出血を防ぐために行う)、わきの辺りが膨らんでいるので、薄手の洋服は着れないし、動きも不自然になる。実際に手術を受けた方は、よく「ロボットみたいな動きで、自分でもおかしい」と言っている。
これが最短で1週間は続く。そう「最短で」である。これは、あくまでも「順調に治った場合」なので、順調でなかった場合は、もっと時間がかかるし、両手いっぺんに手術をする場合は、上に記した苦労が、2倍ではなく、3倍か4倍になる。
両手いっぺんの手術の場合は、日常生活動作が、ほとんど一人では何も出来ないと言っていい。洋服を着替えることさえ、ままならないので、家族の介護が必要になる。もちろん、仕事をするなど、論外の話で、1週間休める方でないと、お受けしていない。
例外なく、ほとんどの方が上記のような状態になる。これだけでも、非常に大変なのに、術後、何十人かに一人くらいの割合で、出血をしてしまうこともあり(軽く手を付いただけでも出血することがある)、その場合は、術後の安静は、さらに長くなるし、来院回数も、先生の説明にあるより、もっと頻繁になる。わきがの手術後に関してだけは、患者さんの都合より、傷の状態が優先されるのである。
看護者の立場から見ていると、手術を受ける患者さんの大半が、先生から詳しい説明を受けていても、実際のイメージが付きにくい様で、手術とその後を、案外簡単に考えている。しかし実際は、今まで書いてきたように、仕事や日常生活にも、思ったより支障をきたすものである。
手術自体は、確かに効果のあるもので、保険診療のため金額も安いが、それに伴う制限やリスクについては、だいぶ理解が浅いようだと思う。もちろん、ここに書かれている事は、あくまでも当院で手術を受けた場合なので、他院でどうなのかは、わからない。どこで治療を受けるにしろ、きちんとした理解と、スケジュール調整が必要だと思うのである。
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No.95
目張りの命 ふたたび 03.08.08
いつの間にか梅雨もあけ、暑い日が続いている。ずいぶん日記の更新も、あいてしまった。夏のトラクリは忙しい。書きたいのはやまやまだが、思うように書けない。単なる言い訳であるが。みなさま、どうか、こんな私を見捨てないで欲しい。
さて、もうだいぶ前の事になるのだが、以前、日記の中で「目張りの命」「睫の魅力」という話を書いた。この二つの回、なぜか非常に評判がよく、問い合わせのメールが多かった。そこで今回は、最近使用したアイメークグッズを中心に、再び、目張りについて、熱く語っていきたいと思う。
最近いろいろ試した結果、実際に購入し、今、最もはまっているマスカラは、【ランコム アンプリシル ウォータープルーフ(以下WPと略す) 黒 ¥3500】である。まず、とにかく落ちない。昼寝をしても、下まぶたにほとんど付かず、「パンダ」になりにくい。そして、マスカラを付けた時に、まつげ同士がくっつかず、まつげの広がりが均一で華やかである。私個人としては、アンプリシル一本では、ボリュームがやや物足りない気がしないでもないが、普段仕事の時に付けていくなら、これで十分である。ただし、ダマになりやすい様なので、コーミングが必須となる。
これ以外にも、最近は、本当に良いマスカラが、ぞくぞくと発売されているので、いくつかご紹介しておこう。
一つ目は、何といってもこれ。【デジャヴュ ファイーバーウィッグ(WP) ¥1500】これは、すでに伝説とも化している有名なマスカラである。私は発売当初「これはマスカラではない、塗る付けまつげ」という「うたい文句」にやられ、即購入したが、本当にその通りであり、いい仕事をしてくれる。このマスカラを、4,5回ほども、塗ってはコーミングすると、付けまつげのようになって、楽しい。もちろん、普通に使っても、かなり長さ、ボリュームが出せる。私が、数々使ったマスカラの中でも、レギュラー入りした一本である。値段が安いのもいい。
次に、お勧めなのは【マックスファクター 4000CAL ¥2800】である。CMをご覧になった事のある方も多いだろう。これは、ボリュームが尋常ではないほどあり、きれいにまつげが広がるのが良い。丁寧に重ねて付ければ、CMのように、付けまつげ状態になる。本当に素晴らしいボリュームであり、しかも、繊細な仕上がりで美しいのだが、非常に残念ながらWPでないため、購入には至らなかった。早くWPが出て欲しいものだと、願ってやまない。
さらに、もう一つ、マックスと似たような仕上がりのモノを挙げておこう。【メイベリン ラッシュエクスパンション WP 黒 ¥1200】である。こちらも、素晴らしいボリュームと、美しい広がりだが、マックスと比べるとややダマになりやすく、繊細さに欠けるようだ。わざと、ドール風バサバサまつげに作り上げるなら、値段も安いし、こちらが良いかもしれない。
さて、ざあーっと、最近のマスカラについて、書き上げてきたが、今度は、問い合わせの多かった件について、説明していきたい。
最も問い合わせが多かったのは「濃紺のマスカラ、どのブランドがいいか?」である。
私が使ってみた中で、マスカラとしての質、濃紺の発色ともに、最も良かったのは【フーデル WP】である。このフーデル、元々は、患者さんに教えていただいたものだが、かなりいい。とにかく、昼寝をしても、全然下まぶたに付かない。本当に「パンダ目」にならないのだ。しかし、その分アイメークリムーバーでも落としにくい。そこが難点と言えば難点ではある。
その他にも、【メイベリン ボリュームエクスプレス WP ネイビー】や【クレージュ マスカラWP ネイビー】も、ブルーすぎず、黒すぎない発色がきれいである。この3つはソニプラなどで全て試すことができる。参考にしていただきたい。
そして、もう一つ、何度か聞かれたのは、「インウイのアイライナー以外にお勧めのリキッドアイライナーはありますか?」である。
これは、非常に難しい質問である。と、いうのは、インウイが、あまりにも優秀すぎて、これと同等、もしくはそれ以上のアイライナーというのを探すのが難しいのである。
そこで今回は、インウイには幾分劣るが、値段が安価で、WPのリキッドアイライナーを一つご紹介しておこう。その名も【パンダノン アイライナー】パンダ目にならないので「パンダノン」。しゃれた名前である。パッケージにもパンダの絵が描いてあるのが、わかりやすいし、値段も¥1000前後とお手頃である。このアイライナー、ドラッグストアなどで購入可能だが、ふざけた名前の割には、いい仕事をする。筆ペンタイプではないので、やや技術が必要だが、細く繊細なラインが引けるので、重宝している。
マスカラを中心に、いろいろと新しいモノをご紹介してきたが、最近のマスカラの傾向としては、ボリュームが出しやすい分、ダマになりやすい様である。
以前から「マスカラのダマは、ほんとにかっこ悪い」と言い続けている私は、もちろん「コーミングが非常に大切だ」と思っているのだが、もう一つ、ダマになりにくくする簡単なテクニックをご紹介しておこう。
その方法とは、マスカラをまつげに付ける前、容器からブラシを出した状態で、ティッシュで軽く抑える(マスカラ液が取れすぎるので、強く抑えてはいけない)。たったそれだけである。
少し勿体無い様な気もするが、これをしておくと、ブラシの余分なマスカラ液が取れるので、まつげに付ける段階でダマができにくくなる。コーミングとの合わせ技で、ぜひやってみて欲しい。一段と美しいまつげが作れるはずである。
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No.94 勝てないあの娘 03.06.25
私には、どうしても「勝てない」と思う、女の友人がいる。彼女との出会いは、小学校時代にまで遡り、お互い忙しく、あまり会っていなかった時代も含めると、かれこれ20年以上の付き合いになる。頻繁ではないが、今でも3〜4ヶ月に一度は、男性の友人も交えて会っているという間柄だ。
いったい何が「勝てない」のかというと、うまく説明がつかないのだが、なんとなく「女として勝てない」気がするのである。
そもそも、始まりは、私の勝手なコンプレックスであった。まだ小さな頃から、私はもてなかった。そして、彼女は大変に、もてた。もっとも多感な、思春期を迎えたころ、それは、さらにはっきりとした形になって現われ、私が持ちたくても持てないモノを、彼女が全て持っているような錯覚に陥ったものだ。例えば、華奢な体(私は子供のころから大きかった)、サラサラのストレートヘア(私はくせ毛である)、物怖じしない、いい笑顔。
今考えてみると、それは、思春期特有の思い込みであったのかもしれないが、私はある種の呪いにかかっていた。いや、自分自身を呪いにかけていた。しかし、それこそが、私の中の「コンプレックス」の始まりであった。
大人になって、彼女と会う回数は、子供の頃より、ずっと少なくなった。以前の、自分自身に呪いをかけてしまう様な時期も過ぎ、彼女も、自分自身も素直に認められるくらいには、私も成長した。しかし、やはり今でも、彼女に会うと「ああ、やっぱり、Hには勝てないなあ」と思う、その気持ちは変わらない。
何が勝てないのかは、相変わらず、わからないが、そう思う。そして、実は、それが非常に悔しくもある。いい「年のとり方をしている」彼女を見て、「勝てない」と思いつつ、「負けたくない」とも思うのだ。
女というのは、常に比較する生き物である。と、私は思っている。皆さんには、思い当たる事が、ないだろうか?深刻なレベルではないとしても、すれ違う女性や、仲のよい友達と、自分自身を比べてしまう。できれば、女として勝ちたい、と思うものだ。私も、最も身近な女性の一人として、Hを好ましく思いつつ、自分と比較してしまう。
「三つ子の魂百まで」という要素も大きいが、子供の頃に、強く感じてしまったことは、そうそう簡単には、抜けてくれない。お互い、30を超え、既婚だというのに、「負けたくない」もないもんだと、時々、苦笑してしまうが、やはり、その気持ちに変わりはない。
こんなことを書いてしまうと、「本当は、あんまり仲良くないんじゃないの?」と聞かれてしまいそうだが、「負けたくない」彼女は、私にとって、自慢の友達であり、私の生活の「はり」なのである。
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No.93 彼女には彼女の悩み 03.06.05
以前、私が受け持ちをしていた患者さんの中に、とてもきれいな人がいた。女性らしい華奢なスタイルと、フランス人形のような大きな目、長いまつげ。スタッフの間で、私がその患者さんの事を言うと、「ああ、あのきれいな、」と誰もが言う、そんな人だった。
私も、最初、その方の担当になった時は、「お話合うかな?」とちょっと心配になったくらい、なんとなく近寄りがたい雰囲気さえ持っていた。しかし、その方は、本当によくある話なのだが、実は、見た目のイメージとはかなり違う、とても気さくな物言いの、親しみやすい女性だったのだ。
ところが、彼女と治療のたびに、何度も話していくうち、彼女がとんでもない悩みを持っていることがわかった。その大きな目が、コンプレックスだというのだ。もちろん最初にこれを聞いた時には、「えっ、なんで?」と聞き返してしまった。
そんなにきれいな目を持つことの方が稀有で、誰もが、きれいな目、長いまつげを手に入れたいと思っているのに、そんな勿体無い事を言うなんて…。とは、誰もが思うことであろう。しかし彼女にとっては、それが深刻な悩みだったのだ。
彼女の言はこうである。「自分は、全く、気取っているつもりも、お高くとまっているつもりもないのだが(実際、ものすごく気さくな人なのである)、第一印象で、そのように見られやすい(確かに、第一印象は、やや近付き難い雰囲気だと、勝手に感じた)。それは、やはり顔と目の影響が大きいように思う。もう少し優しい感じの目つきだったら良かった(決して、コワイ感じではないのだが)」
例えば、「鼻が低いのが悩み」とか、「一重なのが悩み」というのは、よくある話である。「目が大きいのが悩み」というのは、確かに珍しい悩みではある。しかし、そんな悩みを、私たちは「そんなの、ただのない物ねだりじゃないの」と、一笑に付すことができるだろうか?
人は、それぞれの生きてきた過程で、その都度で感じてきたことが、沢山に積み重なって、今がある。少しずつ少しずつ感じてきた中で、はっきりとした形を持ってしまった「悩み(コンプレックス)」は、やはり、人に何と言われようとも、その人にとって、悩みであることに、なんら変わりはないと思うのだ。 彼女には彼女の悩みがある。形は違っても、同じように悩みを持つものとして、私は彼女を笑えない。誰かの悩みを、誰かが笑うなんて、できないことなのである。
何がしかの悩みや、コンプレックスを持つことは、女性として生きる以上、仕方がないことである。ただ、その悩みが「度を過ぎなければいいな」と、思う。誰でも、多かれ少なかれ、悩みを持って、それらと共存して生きているのである。悩みばかりが大きくなって、「自分のよさ」まで忘れがちになってしまい、世の中の楽しさを味わえないのでは、ずいぶん割に合わないように思う。
「世の中、そんなにお気楽な人ばかりじゃないのよ」と、言われてしまいそうだが、「悩みもあるし、自分の事、そんなに美人だとは思わないけど、まあ、そんな自分も悪くはないな」、そんな風に思えたらいいなあ、と思う。また、世の女性も、そうであって欲しいと願う。トラクリが、自分を好きになるきっかけになればいいな、といつも思っているのである。
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No.92 おかまに学ぶ美容学 03.05.13
先日、着付け教室の仲間と、着物を着てオカマバーに遊びに行ってきた。着物を着て出かけた事には、特に意味はないのだが、かなり目立つ団体だったようで、ショーの間にも、ママさんに突っ込みを入れられたりして、けっこう楽しい思いをした。
オカマの皆さんも、スーパーモデルと見まごう、ものすごくきれいな人から3枚目、普通のホステスさんにしか見えない人まで、いろいろなタイプの方がいて、「オカマさんと言ってもいろいろなのねー」とよく分からない感心をして帰ってきた。
これは、前々からずっと思っていたのだが、【美人】であることの条件の一つは、男性に近い骨格を持っていることだ、ということを再認識した。ホリの深い顔立ちのほうが、美しく見える。驚くほど、ものすごくきれいなオカマさんが存在するのも、当然であろう。
ところで、そのお店はショーが大変有名で(はとバスのコースにもなっている)、ショーの作り自体も、ただ、踊っているだけではなく、コメディーの要素が一杯あって、楽しいのだが、このお店に行って、私が、とにかく感心したのは、「彼女」たちの「おんなっぷり」であった。
私たちが生きていく上で、「目指したいこと」というのは、いろいろある。例えば、ダイエット、美しい肌。でも、どれもが、得難く、それを維持してゆくのは、さらに難しい。
元々男性という性を持っている人が、女性を維持しようというのは、きっと、私たち女性の、想像を絶する努力が必要になるだろう。でも、彼女たちは、そんな事は微塵も感じさせず、笑いにする。その辺が、素敵である。
以前、テレビで、歌舞伎の女形は、常に常に、「女性であろう」と意識するので、美しいのだ、という話を聞いたことがある。オカマさん達にも、同じことが当てはまるようだ。彼女達は、見た目もその動作も、女性より女性らしく見える。当然のことのように思っていたが、よくよく考えてみると、それは、とても大変なことなのだ。「意識」が「無意識」になるまでには、相当の時間と、努力が必要であろう。
女性は、「意識」を欠いては、美しくなれない。そんなことを学んだ一日なのであった。
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No.91 洗顔を極めてみる。 03.04.21
トラクリで行っている治療は、治療前にクレンジング、洗顔をしなければならないものが多い。お化粧した状態では、できない治療が多いのだ(その為、クレンジングから髪留めにいたるまで用意してある)。
で、実は、患者さんがどんな風に洗顔しているのかを、何気なくだが、チェックしている。それで全てが分かるわけではないし、急いでしてくださっている場合も多いので、一概には言えないが、ある程度は、その方の「肌にかける意気込み」みたいなものが、伺えるからだ。
洗顔というのは、スキンケアの中では、非常に重要な要素である、と思っている。肌を良くするも悪くするも、洗顔次第と言っても過言ではないと、思うのだが、一日2回、誰もが必ずしているのに、「正しい洗顔方法」というのは、案外知られていないのが、不思議である。
きちんと洗顔している人と、そうでない、肌に負担のかかるばかりの方法でしている人がいた場合、その差は、知らず知らずのうちに、積み重なってゆく。20年、30年後を考えた時、その差は、どれ位になって、現れるのだろうか?考えてみると、非常に恐ろしい話である。
さて、「洗顔」を考える時、最も重要になることは、再三言っている通り、その手順によってかかる「負担」である。
私たちは、普段、全く何気なく1日2回の洗顔を行っている。私なども、時間がなくて面倒な時などは、かなりいい加減にやっていることもある。この時にかかる負担が、実は、せっかくの美肌作りのチャンスを、台無しにしてしまっているのではないか、と思うのだ。肌を美しくする洗顔とは、一体どういうものなのか?今回は洗顔時にかかる「負担」に注目して、考えていこうと思う。
まず、肌にかかる負担を軽減するポイントの一つに、「泡」の作り方がある。よく、洗顔料の能書きに、「よく泡立ててください」と書いてあるが、これは、どれくらいの泡を作れば良いのか、悩むところではないだろうか。泡を作るときのポイントは、「いかに細かい泡を作れるか」である。
泡立てが不十分で、泡一粒ずつの大きさが、大きいと、洗っているうちに、どんどん泡がつぶれてしまい、手や指による摩擦(こすった刺激)を、ダイレクトに肌に与えてしまい、角質が傷んでしまう。しかし、泡の粒が小さいと、一粒ずつの泡が壊れにくく、クッションの役目を果たしてくれるので、手や指による摩擦は、肌には直接伝わらない。しかも、そのような状態だと、擦りにくいため、マッサージ効果も得やすい。
「泡」を作るときの目安は「ホイップクリーム」、量は片手一杯分、を目指してもらうとよいだろう。ただし、このような泡を、自分の手で作るのは、大変技術が必要なので、私はもっぱら、「泡立てスポンジ」を使っている(ネットバージョンもある)。ドラッグストアなどで、安価で手に入れることができるが、それも面倒なら、未使用の台所用、もしくはお風呂用などのスポンジを小さく切っても、代用できる。案外簡単に、きれいな泡を作ることができるので、やってみて欲しい。
次に考えてみたいのは、洗う時の「力加減」である。せっかく良い泡を作っても、この力加減がうまくいかないと、洗顔が台無しになってしまう恐れがある。
診察や治療の際、患者さんのお話を聞いていて感じるのは、とにかく、洗顔の際、擦りすぎている人が多いということだ。特に、鼻の毛穴を気にしている方は、擦り過ぎの傾向にある。擦れば、汚れは落ちるのだろうか?否である。擦るという行為は、摩擦による刺激(負担)を肌に与え、皮膚を傷めるだけで、ちっともいいことは無いのだ。
極端な例だが、かかとや、膝を思い出していただくと、わかりやすいだろう。常に擦れている場所は、皮膚が固くなるだけで、全く美しくない。あなたの皮ふが固いのは、擦り過ぎのせいであるかもしれないのだ。
現在の洗顔料というのは、大変高性能にできているので、昔のように、擦る必要は、全くなくなっている。きちんと泡立てを行っていれば、ただ泡を満遍なく顔に伸ばして、2,3分待つだけでも十分に汚れは落ちるのである。
それでは、なんとなく物足りないという人は、ごく軽くマッサージをするつもりで、泡を伸ばしてみてはどうだろうか?(擦りは厳禁である)擦り洗顔の時より、ずうっと洗い上がりが、すっきりしているので、ぜひ試してみて欲しい。あなたの目から、うろこがぼろりと落ちること請け合いである。
さて、ここまで、美肌を作る洗顔方法を考えてきたが、最後に、もう一つ、重要な技術が残されている。「すすぎ」である。いかに、汚れをきちんと落とせても、それがきちんと洗い流せなければ、全く無意味である。
皆さんは、洗顔後のすすぎをどんな風に、何回ぐらい行っているだろうか?大抵の場合、洗顔料のぬるっとした感じが取れるくらいを目安にしているだろう。でも、それで、本当にきちんと落ちているのだろうか?
汚れを含んだ洗顔料を落とすには、適温がある。よく「ぬるま湯で」と言われるが、果たしてその温度が何度なのか、皆さんは、考えたことがあるだろうか?
洗顔時の適温となる温度は、32〜34度。これが、必要以上の皮脂を流出させずに、洗い流せる温度なのだそうで、手で、そのぬるま湯を触ったときに、「暖かい」と実感できないくらいの温度である。一般に考えられる「ぬるま湯」より、かなり低い温度である。
そして、洗い流す回数だが、これは、ぬるっとした感じがなくなったところまででは、実は、洗顔料と汚れは落ち切れていない、と思っていただいたほうがよい。流水(ためすすぎでは、絶対だめ)で顔全体(一部分につきではない)、最低30回。ぬるつきが取れてから、さらに10〜15回くらいは、流したほうがよい。
さあ、今まで、事細かに洗顔の手順についてお話してきた。もちろん、しっかり落とした後には、しっかり保湿が必要になることは言うまでもない。
「美しい肌は、正しい洗顔から!」これを合言葉に、これからも、がんばっていきたいと思うのである。
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No.90 これは痛いぞ!!選手権! (後編) 03.03.28
今まで、散々「痛い」「痛い」と書いてきたが、もうそろそろ、皆さんも、うんざりしてきていることだろう、私も、かなりうんざりしている。しかし、ランキングは続けねばならない。いよいよ残すところ、あと一つ!それでは第1位を発表していこう!
栄光の第1位を飾った、最も痛い治療は…(ドラムローール)…じゃーん!!「カーボンピーリング!!」
うーむ、これは…思い出しても痛くてしょうがない…。この治療だけは、つい最近受けた所為もあって、いやーな記憶が、ありありと蘇ってくる。
まず、簡単に治療内容を説明しておく。この治療は、脱毛のレーザーを使用して行われる。しかし、もちろんそれだけではない。その名のとおり、カーボンと呼ばれる黒い液体を顔に塗りつけ、照射する治療である。脱毛用のレーザーというのは「黒、茶色」に反応する性質を持っているので、照射すると反応して、火傷をしたような状態になる、というものである。(詳しくは先生の説明を参照されたし)
乱暴な言い方をすれば、「火傷をさせて一皮剥く」という治療である(本当に乱暴な言い方だが)。これだけでも、この治療のすごさが伝わるだろうか?
前回、さんざん「スムースビームほど痛い治療はない」などと言っておきながら、舌の根も乾かないうちにこんなことを言うのも、どうかと思うが、これは、ほんとーに痛い。
あの治療を経験してしまうと、たいていの治療を、非常にらくーな気持ちで受けることができる。先日、しみとりのレーザーを数発当てたが、「あれっ?痛みって、こんなもんだったっけ?」と思ってしまった。
さて、では、この「カーボンピーリング」の痛みを、何に例えたらいいのかと、考えてみたのだが、これは「小型のカミナリを落とされている感じ」が、一番しっくりくるような気がする。今までの治療の様に「輪ゴム」なんて、ちゃちな事は言わない。
レーザーが、カーボンに反応する際に、発する光が、非常にまぶしいのも怖いし(治療中、ゴーグルをして目を閉じているが、光が透けて見える)、治療中の痛みと衝撃は、今思い出しても、冷や汗が出そうである。そうあの衝撃は、まさに「カミナリ」である。たいていの患者さんが、治療後、涙をにじませているが、私なぞは、ゴーグルを取ったら、何年振りかという様な、大粒の涙をぼろぼろこぼして、スタッフを大爆笑させた。
そして、もう一つ。この治療を第1位に選んだ、最大の要因は、治療後も、1週間近く、痛い思いをすることである。これまで、挙げてきた他の治療は、痛いとは言え、その痛みは、その場限りのものであった。しかし!カーボンピーリングだけは、治療後も痛いのだ。
思い出してほしい。最初の治療内容の説明の中で、「火傷したような状態になる」と、私は書いている。
治療後は、まさに、火傷の後のような、ひりひりした痛みが、5〜6日も続くのだ。もちろん、治療後の肌の状態は、火傷の後のカサブタ状態である。ひりひりして、思うように洗うこともできなければ(水もしみる)、基礎化粧品もしみて、付けられない。もちろん、お化粧など、とてもじゃないが痛くてできない(落とすときに痛いから、という理由もある)。私は、この1週間を、ひたすらマスクで隠し、オイルとワセリンを塗って乗り切ったのだ。
カサブタの状態は、日に日に色濃くなり、あんまりにもすごい状態なので、写メールに撮って、友人Oに送ってみたら、帰ってきた返信は「腐ったりんごみたい」だった(苦笑)。ただ、これは約1週間限定のようで、その後は、洗っているうちに、うその様に、きれいに取れてなくなってしまうのだが。
ところで、これだけ、ひどい思いをして、どれくらい効果があるか、というと、他の毛穴治療に比べると、良い、というレベルである。残念ながら、かなり個人差はあるようで、私は写真で比べても、毛穴が浅くなっているのが分かったが、「それほど効かなかった」という患者さんの声も聞く。びみょーである。
私の治療経過は、写真に撮ってあるので、診察時、ご覧になることもあるだろう。しかし、それを見た大抵の患者さんは、ほとんどの場合、ひいてしまい、治療を受けることを考え直すようだ。それぐらいすごい状態である。
この治療に関しては、軽い気持ちで受けるのは、絶対に無理である。相当に覚悟が必要であることは、言うまでもない。「ちょっと毛穴を良くしたいな」程度の気持ちなら、おすすめはできない。
さて、長きに渡り、痛い話ばかりを書いてきたが、これはあくまで、私自身の体験によるものであるので、人によっては「?」と思う部分もあるかもしれない。また、想像を絶する話もあったかもしれない。興味をもたれた方は、チャレンジしてみるのも、いいだろう。痛さを味わうのも一興である(笑)。私は、もちろん、これからも新しい治療に、挑戦してゆく。またの報告をお待ちいただきたい。
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No.89 これは痛いぞ!!選手権! (中編) 03.03.04
さて、いよいよベスト3の発表である。前回、あまりにも衝撃的な内容で、読んでいて「イーーーッ」となってしまった人は、かなりいたらしい。今回は、もっと「イーーーッ」となってしまう様な、リアルな文章を目指していく。皆様、心して読んでいただきたい。
ではさっそく、第3位!「Nライトレーザー!」
これは、言わずと知れた「しわ改善レーザー」である。現在あるしわを浅くする効果もあるが、本来はしわをできにくくする、予防的効果の方が高いと言う。そんな訳で、私も予防目的で照射している。
で、「痛み」についてなのだが、この治療が3位にランクインされていることに、「?」と思った方も多いと思うのだ。この治療の痛みには、かなり大きな個人差がある。ほとんど痛みを感じない人もいるのだ。
しかし、私にとっては痛い。「痛がり」という事も手伝って、この治療を受けるのは、私にとって相当の苦痛である。痛いから、出来る事ならしたくない、でも効果があるので、仕方なくやっている(何もそこまでしなくても、と、つっこまれそうだが)。
この治療を初めて受けたとき、私は、痛さのあまり、泣きたくもないのに、ぼろぼろ涙をこぼしてしまった。それぐらい痛かった。今もって、この治療を平気な顔で受けている患者さんに遭遇すると、本当に驚いてしまう。「何で、泣かないんだー?」と心の中で絶叫している。
さて、ではどういう種類の痛みなのか?これは、このランキングの中に登場するレーザー系の治療の中では、唯一メーカーの違う機械で、面白いことに、痛みの質もちょっと違うのだ。これ以外のレーザーの痛みは、「輪ゴムではじかれる感じ(治療によって輪ゴムの太さは異なる)」が基本になるのだが、このレーザーは、かなり強い静電気を当てられている感じである。顔全体だと、この痛みが、10分程度続く。ちくちくして、私は非常に不快に感じる。「我慢ができない種類の不快な痛み」、これが3位に入った理由である。
どうも、痛い話になると、エキサイトして、話が長くなってしまう。ランキングを続けよう。いよいよ第2位!「スムースビーム!!」
この治療は、まだまだ馴染みのない方が多いだろう。ニキビ治療のレーザーで、ごく最近登場したものである(詳しくは先生の説明を参照されたし)。これは、前述のとおり、脱毛のレーザーと同じメーカーの機械であり、痛みの質は似ているが、痛さの破壊力は数段上だと思う。「スムースビーム」なんて、やさしげな名前にだまされてはいけない。
まずのこの治療の痛みの、圧倒的にすごいところは、表面麻酔(注射ではなく塗り薬)なしには、とてもじゃないが痛くてできない、というところである。とにかく痛い。しかも、麻酔をかけても、涙が出るほど痛いのだ。私は、なんと無謀にも、「麻酔なし」でやったことがあるが、たった2発で、ギブアップした。
患者さんも口をそろえて「麻酔をしてもこんなに痛い治療はない」と言うし、スタッフも、どんなにニキビができても「スムースだけはやりたくない」と言う。しかし、この治療、どんなに痛くても、患者さんが減ることはない。ものすごく結果がいいのだ。月に1度の治療で、3回目くらいから、驚くほどの効果が現れる。
そして、この痛みも、どちらかと言えば「輪ゴム系」である。しかし、もっとリアルに説明するなら、顔にBB弾を連射されている感じである(あくまで想像ですが)。ニキビ1つに付き1発、何発撃つかは、あなた次第である。あー、想像しただけで、痛くなる。
※「痛い!」という事になると、どうもエキサイトしてしまうらしく、前後編で終了するはずの話だったのだが、ちっとも終わらない。うーむ…。
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No.88 これは痛いぞ!!選手権! (前編) 03.02.17
トラクリには、本当に数多くの治療法がある。また、近年は、治療法が、どんどん増えていっており、こんな中、どんな治療方法を選べばいいのか、悩んでいる方も多いに違いない。
どんな治療法を選んでいくかは、悩みとなっている点が何かや、金額、効果によっても、選択が異なってくると思う。しかし、皆さんが、金額や効果に並んで、治療する際に、心配に思っているのは「痛み」であろう。
そう、痛みである。「日本一の痛がり」と自負する私にとっても、いろいろな治療を体験する際、最も気がかりとなるのは「痛み」なのである。
そこで今回は、「手術以外で受けていない治療はない」と豪語するワタクシ、太田が(人は私を「痛がりのチャレンジャー」と呼ぶ)、「痛み」にスポットを当て、ランキング形式で治療をご紹介していこう。今回のお話は、「痛さ」を全面に出して書いていくが、もちろん、私の経験から来る、独断と偏見によるものである。斜め読みぐらいの気持ちで、参考にしていただきたい。
では、さっそく、第5位。「ビキニラインのレーザー脱毛!」
この治療を経験したことがある方は、「はい、はい、わかる、わかる。」「そうそう、痛いのよねー」と大きくうなずいている事だろう。治療の時に、患者さんの反応を見ていても、痛がらない人は、まずいない。そもそも、レーザー脱毛自体が、大なり小なり痛みを伴うもので、さらに場所が場所である。どう考えても、痛くないわけがない。
「痛みの質」について、なんと説明するのが理解しやすいか、考えてみたのだが、例えるなら「眉毛を5〜6本、急に抜かれた」「テンションをかけた輪ゴム2本で、急にはじかれた(ここでは、しみ取りのレーザー1発の痛みを輪ゴム1本分と定義する)」であろうか。1回の治療で、これが30〜40発。もちろん、痛みは重なれば重なるほど、増すものである。う〜ん、書いてて、すでに痛くなってしまった。
しかし、ひとこと付け加えておきたいのは、この治療、痛いことは痛いが、最終的な結果がとても良い、もしくはわかりやすい、ということである。効果と痛みを差し引きして考え、また、痛みが持続するものではない(痛いのは照射中だけである)点を考慮して、今回は第5位とした。
それでは、次、第4位。「鼻のプチ整形・ヒアルロン酸注入!」
これは、日記の中でも一つの項目として取り上げたことがあるので、ご記憶の方も多いだろう。今回のランキングの中では、唯一、レーザーでない治療である。
とにかく、まず「注射」という点が、恐怖心をあおる。しかも、打つ場所が
目と目の間なのだ!これも、どう考えても痛そうである。そして、実際の治療も、予想に反せず、やっぱり「痛い」のである。ただ、いわゆる「注射」とは、痛みの種類が少し違う。
と、いうのは、注射の痛みというのは、刺す瞬間の「チクッ」というものだが、それ自体は表面麻酔をかけているため、ヒアルロン酸注入の時には、あまりないのだ。
では、何が痛いのか?ヒアルロン酸が、皮ふ内に入ってくるのが、痛いのである。筋肉注射(肩やお尻に打つ注射)と痛みの質が似ていなくもないが、それより注入量が多いので、当然痛い。
分かりやすい例を挙げるなら、皮ふ内を、万力でむりやり押し広げられる感じだろうか?鋭い痛みではなく、鈍い痛みである。この鈍痛(違和感と感じる人もいる)は、夜寝るくらいまで続く。さらに言うと、注入後、注入物の形を成形するため、先生が注入した場所をマッサージしたり、圧迫したりするのだが、注入より、そっちの方が痛いという説もある。
ちなみに、私の場合は、体験部位が「鼻」であったが、これは、どこに注入しても痛いということを、付け加えておこう。
さて、皆さんの体験した治療は、もうランクインされていただろうか?
なんだか「痛い」という言葉ばかり書いていて、書いている私自分も、ちょっと嫌な気分になってしまった。この辺で、一度お休みして体力をつけ、次回は、ベスト3を発表していくことにする。心して(笑)ご期待いただきたい。
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