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吸収性輪郭補正注入製剤:Radiesse(レディエッセ)
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| 海外で非常に有用とされている注入剤レディエッセ、鼻や顎の輪郭を整える目的に多用されます。また頬のたるみ(通称ゴルゴ線・インディアンライン)と法令線、顎へのボリュームアップによる若返り注入法(mass volume injection法)は、最近非常に脚光を浴びています。 |
はじめに
この製剤はカルシウムハイドロキシアパタイトとジェルからなっています。カルシウムハイドロキシアパタイトは古くから顔の輪郭手術や歯科領域で体内に埋入する物質として用いられてきました(安全に関する長期結果の証明)。純粋にカルシウムとリン酸からなる、異物反応を起こさないバイオセラミックというものです。
その性質上、レディエッセは顎や鼻の輪郭形成に有効であるばかりか、深いシワ(特に法令線・ゴルゴ線)にも有効です。そもそもは骨の代わりに充填できる物質で、これを平滑な微小粒子化し、カルシウムとリン酸の分子として(体内の異物を分解する細胞;マクロファージに)2〜3年で分解吸収されるようにしたことが特筆すべき事です。
完全に吸収されたあとも、自己組織が残るという特性を持ちます。骨欠損に充填すると、アパタイト構造の隙間に骨を作る細胞が誘導され、骨に変わっていく特性がありましたが、これを骨ではなく皮膚の深い部位に注入した場合は、線維芽細胞(コラーゲンを作る細胞)が入り込み、コラーゲンを新生する作用があります(骨にはなりません!)ので、これが残存するということで、効果としては長期に渡って継続します。但し、自覚される効果としては1〜1.5年ほどの期間になり、コラーゲンやヒアルロン酸注入と同様、反復治療を要する吸収性注入剤の一種です。
安全面に関しては、異物の証である肉芽腫の発生は報告されておらず、米国の認可機構FDAに提出した正規の書面上にもその旨記載され、深いしわ用の治療法として認可されています。このあたりはアクアミドなどのような非吸収性注入剤とは大きく異なります。また吸収性注入剤のうち、ニューフィルのような肉芽腫発生というリスクがないということは非常に患者サイドにとって安心と言えるでしょう。
長期安全性・特性が実験的・臨床的に証明され、かつ他の吸収性の物質(ヒアルロン酸など)よりも持続期間が長いこと、そして上記の新しい組織を作るということがレディエッセの最大のメリットとなります。逆に欠点は浅いシワなどには、その硬さゆえに難しい、浅い層には注入できないことです。深いシワや輪郭という限られた適応にはなりますが、しっかりとした粘性を持つために、今まで微妙な柔らかさを持ってしまった鼻へのヒアルロン酸注入などに対して大きなアドバンテージがあります。一度レディエッセで鼻筋を作ったり、顎や頬の輪郭を作った人は、その自然さ、輪郭の綺麗さから次回以降はヒアルロン酸に変更希望をするということはないでしょう。また、法令線などでも深くに注入するために、触っても殆ど分かりませんので、エステなどに行ってもばれることがほぼありません。
重要なポイントですが、レディエッセは唇や額、目の下には使用できません。赤黒くなったり、凹凸が目立ってしまいます。あくまで深い部位の注入、つまり輪郭の変化が主となります。鼻先なども過度に注入すると感染のリスクがありますので、鼻背が中心となります。
当院では鼻背、顎、深い法令線、口脇のくぼみ、頬のこけ、くぼみ(いわゆるゴルゴ線など)に用いております。
また、ゴルゴ線を中心に頬上方にふっくら感を持たせ若く見せる手法(ボリュームアップリフト)によって、老化によってなくなった頬の張りや輪郭の改善を得る手法も、近年世界的な流行を見せています。
実際に当院では2007年秋より使用をし、国内では最長の使用経験があります。また現在この注入剤を製造するBioform社のAsian key doctorに指名されており(国内で3人)、海外での講演もしております。その理論や安全性、適切な使用法をマスターするとともに、既に世界では大きなシェアを持つこのレディエッセの新しい注入方法なども研究しております。
医師に対するinstractor の資格証
実際の臨床においても現在までに既に吸収されること、安全であることをもちろん確認しております。
レディエッセが最も有用と感じているのは鼻・顎と頬(通称ゴルゴ線・インディアンライン)です。その粘度の高さゆえに、自然に馴染みやすく、顎周りがたるんでしまった場合に、自然な範囲で少し変化させると、視覚的にたるみに有効で、ちょっとしたたるみ治療器よりも明らかな効果が得られます。即効性があるたるみ治療としてもお勧めします(mass volume injection法)。
レディエッセは、米国において注入剤としては第3位の販売数を得るまでに成長している非常にエポックメイキングで安全な吸収性注入剤です。
費用は1本1.5ccで、94500円(税込)とさせていただいております。さらには大量注入(多数の部位)をご希望で2本使用の場合、147000円(税込)です。ご希望の方はお問い合わせ下さい。
よくある質問
Q:レディエッセは骨になってしまうのですか?
A:骨の中に注入しない限り骨にはなりません。専門医であれば常識ですが、骨というのはアパタイトのような細胞ではない成分で出来ているのではありません。アパタイト構造のもとに骨の細胞が入り込んではじめて骨となります。アパタイトはカルシウムとリンで構成される、いわば石灰です。石灰と骨は別物で、よほど大量に注入しない限り、通常は生理的な代謝により消えていきます。人体ではカルシウム代謝というのは常に生じている現象です。実際に整形外科などの現場においても、アパタイトのペーストを骨の欠損部に充填することがあり、その際に骨以外の所にアパタイトはかなりの量漏れ出しています。その部分は全て骨になることなく吸収されてしまうのです。本当に骨になるのなら、骨からはみ出したアパタイトは米粒ほどでも全てきっちりと除去しなくてはならず、臨床的に不可能です。
また実際に、骨の中に針を突き刺してレディエッセを注入することは出来ないことは誰でも分かると思います。関節の中や骨折部位に注入しない限り、そのような心配はないでしょう。
人体というのは、例えば脂肪の液を注入しても脂肪細胞が増えて太ることはありませんし、重症の熱傷部位にコラーゲンを塗っても皮膚の細胞が生じて救命できることはありません。これを起こすためには細胞成分そのものか、それを刺激・誘導する因子(サイトカインやある種の蛋白)が必要なのです。ですから骨の中に注入してさえも、骨を作ることはなかなか難しく、今までの研究でも骨形成蛋白というものを添加して、もしくはアパタイトの構造を特殊にしてなど、様々な試みがなされているほどです。そもそも骨に注入しない訳ですから、骨になることはありません。
「吸収されずに骨になってしまう」というのは誤った情報です。
Q:レディエッセはしこり、つまり肉芽腫になると聞きました
A:レディエッセを注入後に硬くなった、しこりになったという話しはあります。これが最も重要なのですが、注入する部位が浅すぎると、硬い成分であるレディエッセはしこりのように触れてしまいます。ヒアルロン酸のうち、硬いタイプの製品もこれは全く同様で、レディエッセに限ったことではありません。しかし、情報不足のためなのか、誤った使用によってこのような問題が起こっているケースがあります。製品の特徴を理解して正しく注入すればそのようなことは生じません。そしてこのしこりは肉芽腫ではありません。あくまで浅い部位に注入したために生じた「しこり」です。本来は深くに注入すると、ヒアルロン酸と異なって周囲がぼけやすく、どこに入っているかさえ分からなくなるほど馴染みの良い物質です。メーカーも、この誤使用によるトラブルを一番危惧しており、そのために世界中で使用法についてのレクチャーを開催していますが、残念ながら日本においては正規の輸入ルートではない購入が可能であり、全く注入方法を習得していない医師がヒアルロン酸と同じように注入を行っていることもありますので、注意が必要です。きちんとレクチャーを受けた医師かどうか確認をして下さい。
Q:レディエッセは皮膚が腐ってしまうと聞きました
A:注入剤というのは全て等しく皮膚へのダメージのリスクがあります。もちろんごく僅かであり、また誤ったことをしなければ避けることが出来ます。ヒアルロン酸やコラーゲンでも過去に同様のトラブルが報告されていますが、上記と同様、レディエッセは硬い性質を持つために、皮膚の浅い層に注入したならばそのような可能性があるでしょう。ただ、それがヒアルロン酸よりも高確率であるとか、そのようなデータはありません。
Q:レントゲンで映るのではと心配です。
A:ハイドロキシアパタイトはレントゲンに映ります。しかし通常の条件でのレントゲンで分かるほど高濃度ではありません。骨を映す条件ではほぼ見えることはありませんが、軟部組織撮影という条件では映りますし、CT写真では見えることがあります。ですから法令線に注入した場合でも、歯科で診療の妨げになることはありません(ごく薄い靄のように見えるでしょう)。
Q:内出血するでしょうか
A:残念ながら、そのリスクはあります。全ての注入剤に共通です。しかし内出血は必ず消えます。10日程度かかるでしょう。